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2012-07-10

2012-07-10

Tag: 業務日誌 不動産登記

登記の一括申請

 不動産登記では、複数の不動産について同一の登記内容のものは1つの申請で行なうことがでいます。
 なにが同一の登記内容ということには、細かい点では様々な解釈があり、なには一括で申請できて、なには一括ではできないということは、不動産登記の先例で決められています。
 所有権の移転登記を行なうとき、ある不動産は所有権の全てを所有しており、それと関連する不動産については、持分を所有している(自宅の土地建物を所有していて、そこへ通じる私道の持分を所有しているという場合は普通にあります)場合、売買による所有権移転では、この所有権全部の移転と、持分の移転を1つの所有権移転登記で申請することができず、所有権の移転と持分の移転を別々の登記申請で行なわなければなりません。ところが、相続による所有権移転であれば、この所有権全部の移転と持分の移転を1つの登記申請で行なって良いことになっています。
 なぜこのように扱われているのかは、実は理由があるのですが、普通に考えると、どうしてそうなるのか、疑問に思います。
 このように、一括で登記申請ができるのか、別々に登記申請をしなければならないのかについては、微妙な問題があり、登記申請が、1つの登記申請でできるかどうかについてよくわからず、法務局と協議をするようなこともあります。
 つい先日も、所有権登記名義人と仮登記名義人が同一人物(持分の所有と残りの持分移転の仮登記でした)であり、その人が引っ越していてい住所が変更されていたという事案がありました。法務局と相談票と提出したところ、法務局内部でも一括申請できるかどうか意見が分かれ、多数決で今回の事案については、一括申請で認めるという回答をもらい、1つの登記申請で登記をしました。

 さて、実はここからが今回の本題です。
 司法書士の報酬の料金体系は、1つの申請をすると、幾らの報酬というのが基本となっています。これは、かつて司法書士の報酬が規定報酬となっていて、そのときに定められた報酬規定がもとになっています。
 そうだとすると、一括で申請可能なのかどうかを突き詰めず、安全に複数の登記申請(複数の登記申請で行なえば、登記が可能なことは間違いないので)で行なうと、報酬が増えるということになってしまいます。
 必死によりよい登記方法で行なおうとすると、報酬が減ってしまうというのは、なんか不合理ですね。
 問題の根本は、司法書士の報酬体系が決定されたときは、現在のようにコンピューターが発達していず、手書きや和文タイプライターで申請書を作成していて、1枚の申請書を作成するのに相当の手間がかかり、どれだけ手間がかかるかが報酬金額に反映されていたものが、現在のようにコンピューターが発達し、ワープロや登記申請書を作成する専用システムを使うと、複数の申請書を作成するのは、あっという間にできてしまうようになったことにあると思っています。
 現在は報酬が自由化されており、個人がどのように報酬を決めようと自由ということになっていますが、なかなか過去に決められた報酬基準と異なる報酬とすることには抵抗があり、実際問題として自分だけが全くことなる報酬体系を採用すると、ある登記については、他の人より高くなり、ある登記では安くなるということも起こってしまい、なかなか簡単にはいかない問題です。


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